「不穏な撮影」「奇妙な女性の自殺」「生きる屍」「謎の呪術集団」…
韓国ホラー映画『THE SIN 罪』が公開されます。
近年は『新感染』シリーズや『哭悲 THE SADNESS』『女神の継承』『呪餐 悪魔の奴隷』など、ホラーシーンの中でもその圧倒的な映像イメージや展開力で大きな注目を集めるアジアのホラー映画。トップのビジュアルでも見られるように、本作もかなりのインパクトが期待できる作品であるといえるでしょう!
作品概要
山奥で行われていた映画撮影現場での奇妙な撮影に向き合う俳優を中心に、生ける屍の群れや謎の呪術集団などをめぐり恐怖が交錯する様子を描いたホラー。
作品を手掛けたのは、2018年に短編『THE Night Before』を発表し注目を浴びた新鋭ハン・ドンソク。主演は、ドラマ「ヴィンチェンツォ」のキム・ユネ。
作品は世界の3大ファンタスティック映画祭のひとつ、ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭のコンペティション部門に出品され注目を浴びてています。
監督:ハン・ドンソク
英題:THE SIN(原題:씬)
出演:キム・ユネ、ソン・イジェ、パク・ジフン、イ・サンアほか
2024年製作/103分/PG12/韓国
劇場公開日:2024年11月29日より全国ロードショー!
あらすじ
新人女優のシヨンは、映画撮影のために山奥にある廃墟へとやって来た。
しかし、変わり者と評判の監督から演技指導はなく、奇怪なダンスを屋上で踊るだけというものだった。かつてない演出に不安に駆られるシヨンは、共演者のチェユンに愚痴をこぼす。さらに、ギリギリの予算で組まれた現場は殺伐としていた。
トラブル続きの撮影が進む中、突如血まみれの女性スタッフが現れる。そして、呆然とするシヨンたちを一瞥すると、屋上から飛び降りてしまう。地面に叩きつけられた体はあらぬ方向に折り曲がり、即死したかに思えた。
しかし、彼女は立ち上がり、駆け寄った別のスタッフに襲い掛かる。その様相は、まるで生ける屍のようだった―。
ここが期待ポイント!
見どころは、なんといっても「生ける屍」。文字通りのものであれば、作品としてはいわゆる「ゾンビモノ」ということでしょうか。しかし物語の不穏な空気を醸すのは「謎の呪術集団」というポイントにも見えてきます。
「ゾンビ」に「呪術」という組み合わせは、2021年の『呪呪呪/死者をあやつるもの』を彷彿するところでもありますが、一方でこの組み合わせは、1968年に登場し一斉を風靡したジョージ・A・ロメロの『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』以前の「ゾンビ」イメージという印象でしょうか。その意味で近年の「生きる屍」モノとしては、独自の路線を感じさせるところでもあります。
映画の撮影現場に現れた不穏な女性が突然、自ら死を遂げるという衝撃的なシーン。その意味は、物語にどんな意味をもたらすのか…グロテスクなシーンの完成度も、韓国ホラーならでは。
またハン・ドンソク監督がかつて手掛けた短編『The Night Before』は「廃墟となったビルの屋上に孤立した男の絶望的な時間」※を描いたもの。ある意味「ビルの屋上」というシチュエーションは、ハン監督には印象の強いシチュエーションであるとも考えられ、この物語でもどのような使われ方をしているのかも気になるところであります!
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