パーカー・フィン監督のホラー続編『 SMILE2』は、恐怖に関してはさらに大きく、さらに過激になる予定だ。前作は2022年に2億1,700万ドルの興行収入を記録したが、フィン監督は続編でも楽観視して恐怖に関し手を抜いたりはしない。
『SMILE2』は2024年10月18日に劇場公開され、 「激しい流血や暴力的な内容、残酷な画像、全編にわたる言葉遣い、薬物使用」のためR指定となっている。
続編は、世界的ポップスターのスカイ・ライリー(ナオミ・スコット)がワールドツアーに出発する準備をしている最中に、恐ろしく不可解な出来事を経験し始める様子を描いている。スカイを苦しめる存在は、前作よりもはるかに凶暴になっており、その要因はスマイルから受け継がれ、ホストごとに徐々に強力になっていることの副産物であろうか?。それともそれは本当にローズ(ソシー・ベーコン)よりもスカイの精神がはるかに不安定であることの副産物なのだろうか?。
フィンは『Bloody Disguxting』誌にこう語っている。
「両方少しずつでしょうか。その点に興味を持っていただいて嬉しいです。なぜならまさにそれが私の頭の中にあったことだったから。それはまさしく「それに関わるそれぞれの人」にとって、とてもパーソナルなものであるという感覚なんです。それを本当に「スカイと彼女の世界、彼女が持つこの大きな世界に結びついている」と感じられるようにしたかったのです。だからあなたがおっしゃるように、もっと大きく、残忍に、狂気に、野蛮にすることがとても正しいと感じました。」
恐怖がエスカレートしていくのは、主人公の自然な結果だけではない。監督は『SMILE] のファンが再び驚かされるように細心の注意を払っている。そして、合わせてこれが彼のデビュー作の単なる繰り返しではないことも意識しているようだ。
また彼は合わせて説明する。
「観客にもう一度時間を割いてもらうなら、ただの伝統的な続編や前作の単なる焼き直しではなく、本当に驚きと予想外のもので、『SMILE』の血が流れていながらも独自のアイデンティティ、独自の代謝を持っているものにしたかったんです。
結果、観客にどうやってストレスを与え、前作を見た後にこの映画を観る人たちを怖がらせるかを考えることになりました。観客は(ある意味物語の恐怖が)登場人物よりも先にスタートするので、それを逆手に取れるだろうか? まったく新しい方法で怖がらせることができるだろうか? 前作以降、その存在について知っていると思っていることは、これまで一人の人間の目を通してしか見ていないようなものなんですよね。だから『他の人にはまったく違うものだったらどうしよう?』なんてあらゆる面でできる限りチャレンジのハードルを上げたかったんです」
最初のステップは主役を決めること。そして『SMILE2』では、近年のホラー映画の中でも最も複雑なヒロインの一人、スカイ・ライリーが登場する。このポップスターは、多くのトラウマ、心の重荷、そして大きなプレッシャーを抱えている。ワールドツアーを開始するということは、彼女の成功に多くのキャリアがかかっていることを意味し、超自然的な呪いに苦しむずっと前から彼女を孤立させているわけだ。
フィンは彼女の役作りのためにどれだけリサーチしたかを、少し興奮気味に詳しく語る。
「私はこの女性たち、ポップスターたちについてのドキュメンタリー、エッセイ、インタビューなどをすべて読み漁り、彼女たちの人生がどんなものだったか、表向きだけでなく裏側も調べ、物語構築のためを大いに受けました。その意味では映画の中にも取り入れられたものがあるんです。
そのリサーチは、映画に根拠を与え、信頼性を高めたかった意図があります。この役を演じるためには、表向きは人前である意味常に演技をして笑顔で世界と向き合うことが期待されるわけですが、私たちはそのベルベットのロープの裏側を調べる、というアイデアが気に入りました。
私たちは、とても悲劇的で欠陥のある、この生身の人間に出会ったわけです。彼女は深刻な問題を抱えていますが、それをすべて内に抱え込み「誰にも話せない」と感じています。彼女は毎日、24時間通して人々に囲まれているにもかかわらず、世界で一番孤独な人なんです。
そのレベルの名声、自分にかけられたすべての期待、自分の人生を自分でコントロールできないということには、何か特別なものがあるように感じました。自分がそうなってしまったこのキャラクターに、ある意味閉じ込められているわけです。私にとって、それはスマイル映画の完璧な出発点のように感じました。」
フィン監督は、今回のラウンドで視覚的なストーリーテリングと恐怖をさらに推し進めようと気を配っているが、恐ろしい笑顔はそのままだ。監督は、この不気味な表情をカメラで再現するためのヒントを次のように教えてくれた。
「笑顔の一貫性を確かめたかったのですが、これらの映画の笑顔が人間の演技であることが気に入っています。大げさで間抜けな CG は使っていません。人々の顔にフィルターをかけようともしていません。本物の人間の演技であるという不気味の谷が気に入っています。」
また自宅でこの笑顔を再現しようとする役者たちに、フィンは次のようなアドバイスをしている。
「俳優たちにいつも伝えているヒントやコツがありました。自分の笑顔を強調しすぎるのではなく、フレンドリーな笑顔を使い、少し死んだような、少し不自然な感じで目を離すことが重要だということがわかり『 頭を少し傾け、眉の下から見上げる』というちょっとしたコツがを見つけたんです。
それがあの象徴的な笑顔を作り出します。それを映画製作のツール、フレーミング、サウンドデザイン、その他私たちが投入するすべてのものと組み合わせると、本当に不安をかき立てるパッケージが生まれたんです。」
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